神戸市助産師会についてご紹介します

産婆規則が制定された明治32年以降、各郡部において産婆組合などが組織されていったが、神戸において記録上確認できるのは、昭和4年の神戸市産婆会の発足である。その後昭和28年に受胎調節実施指導員の資格を得た310名の助産婦が神戸市の委嘱を受け、地域の受胎調整指導にあたった。

この頃、神戸市母体保護指導員協会として助産婦が活躍したものと思われる。一方、神戸市が設立した大橋助産所（昭和32年～平成1年）、中央助産所（昭和36年～昭和57年）、東部助産所（昭和43年～昭和61年）が、神戸の助産婦たちの活躍の場となり、また地域母子保健の役割を担う会の拠点となった。その後、病院出産が急増し、開業する助産師の数は減っていった。また阪神淡路大震災のために転宅、廃業を余儀なくされたこともあり、震災後お産を扱う助産所はわずか４ヵ所となった。しかしその後、自然出産が見直される中で開業する者もあり、神戸市内でも助産所が増え平成26年度には、分娩を取り扱う助産所8か所、保健指導型の助産所7か所が活動している。平成18年に母体保護指導員協会から神戸市助産師会と名称を改めた。また一般社団法人兵庫県助産師会が平成24年に法人化したのに伴い、同会神戸ブロックと協力的に活動するようになった。

主な事業として平成16年より神戸市の性教育に関する委託事業「専門家による思春期デリバリー授業」を中学校1年生に対して継続的に実施している。平成26年度は市内91校の中学校（市内中学校の約9割）と特別支援学校6校を対象とした。平成26年11月より新しい委託事業「産後ケア事業」がはじまった。この事業は、神戸市内6か所の有床助産所が産後の母子を対象に通所サービス・宿泊サービスを行っている。開業助産師と勤務助産師、高齢の助産師と若手の助産師が協力し、神戸の地域母子保健の向上を目指し活動している。令和2年より中学校3年生にも「専門家による思春期デリバリー授業」の委託を受け「自分の体を大事にしよう～性意識と性行動の選択～」を実施している。

会員は、神戸在住または神戸市内の施設勤務の助産師で、一般社団法人兵庫県助産師会の会員であることとし、正会員と賛助会員から構成されています。役員は、会長1名、副会長1名、書記、会計、性教育部門長、各地区長から構成されています。
2022年度から　会長1名、副会長2名、監事1名以上2名以内（会計監査を兼ねる）、
性教育部門長1名、産後ケア事業部門長1名、会計1名（書記を兼ねることができる）、書記1名　と変更になります。